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ILSEC設立趣意書

​ 国際社会は、国家の社会といわれてきたが、今日では、個人の主体的な活動が、大きな割合を占めるようになっている。そうした活動を規律し、秩序ある発展を保障しているのが国際法である。
 昨今、その規律は、平和の確保、人権の擁護、環境の保全の分野で、特に重要視されている。期待に違うことなく、国際法が一定の成果を収めるには、その役割について、次の世代を担う学生の理解が重要である。

 われわれは、この認識の下、1990年以来、全国の大学の学生に呼びかけ、大学教育の枠組みを越えた国際法模擬裁判(ジャパン・カップ)を実施してきた。さらに、この活動を国際的に展開するべく、1999年からアセアン諸国を中心とするアジア数カ国の主要大学に呼びかけて、国際法模擬裁判(アジア・カップ)を実施している。
 さらに、そこに集まった人達との間で一層の交流・親睦を深めるため、国際シンポジウムその他の交流活動を重ねてきた。そうした活動を通じて、平和の確保、人権の擁護、環境の保全その他について、内外の参加者間に一定の理解が深められ、国際協力にも貢献できたと考える。
 われわれはここで、これまでの活動に更に多くの参加を得て、依然として多くの問題をかかる国際社会の現状に、より有効に対処して行こうと考えるに至った。

 上記の活動には、これまでにも、大学の教員および外務省を含む公の機関の理解と多大の支援があった。今後とも、各方面に一層の理解と支援を求めてゆくためには、規約を整備し、活動をより組織的かつ透明なものとし、より大きな信用を得てゆくことが肝要である。

 これらの理由から、ここに、学生間の相互理解を深め、国際社会の平和と調和ある発展に貢献することを目的に、
(1)国際法模擬裁判
(2)国際シンポジウム
(3)その他の交流活動
を行う国際法学生交流会議 International Law Student Exchange Council (ILSEC)を設立する次第である。


※ロゴの青色は公正なジャッジを表し、2つの模様は、原告と被告が議論を交わす様子をモチーフにしています。

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